BSが映らない?アンテナトラブル初期チェックから専門業者の選び方徹底ガイド
BS放送が突然見られなくなったら、途方に暮れてしまいますね。でも大丈夫です。慌てずに原因を特定することが大切です。まずは、テレビやアンテナの電源が入っているかなど、基本的なチェックポイントを確認しましょう。意外と見落としがちですが、このひと手間で問題が解決することが少なくありません。
それでもBSが映らない場合は、アンテナの信号レベル、アンテナの向きや設置場所が適切かどうかを見直すことが大切です。
本記事では、BSが映らなくなった時の対処法を、初歩的なトラブルシューティングから専門的な調整まで、幅広く解説しています。意外と見落としがちな基本的なチェックポイント、自力で対処するためのDIY修理の手順と注意点、そして専門業者に依頼する際の選び方や見積もりの確認ポイントを役立ててください。
BSの受信トラブルは、放置すれば悪化する一方。こじらせる前に、適切な対処を行うことが肝心です。しっかりメンテナンスして、BS放送を心ゆくまで楽しみましょう。
この記事のポイントは?
BSが映らないときにチェックすべきポイント
BSが突然映らなくなった時、焦ってしまいがちですが、冷静に原因を特定することが大切です。
アンテナの電源確認
BSアンテナは、電源を必要とするアクティブ型が主流です。アンテナの電源が入っていないと、当然BSが受信できません。
アンテナの電源は、テレビやレコーダーからの電源供給か、専用の電源アダプターを使用するかのどちらかです。テレビやレコーダーの設定で、アンテナへの電源供給が有効になっているか確認しましょう。
専用アダプターを使用している場合は、アダプターがコンセントにしっかり接続されているか、またアダプター自体が故障していないかをチェックする必要があります。
テレビやレコーダーの電源確認
BSが映らない場合、まず最初に確認すべきなのがテレビやレコーダーの電源です。意外と見落としがちですが、電源プラグがコンセントから抜けていたり、テレビ本体の主電源が切れていることがあります。
リモコンの電池切れや故障で電源が入らない場合もあるので、テレビ本体の電源ボタンを直接押してみましょう。また、レコーダーの電源が切れていると、テレビでBS放送が視聴できない場合があります。レコーダーの電源を入れ直すことで、問題が解決することもあるのです。
チャンネル設定の確認
BSが突然映らなくなった場合、チャンネル設定が変更されていることがあります。新しい衛星やチャンネルが追加された際に、設定の更新が必要な場合もあります。
テレビのメニューから、BSのチャンネル設定を確認しましょう。「BSチャンネル追加」や「再スキャン」などの操作が必要かもしれません。
また、誤ってチャンネル設定を変更してしまい、元に戻せなくなったという場合は、設定をリセットするのも一つの方法です。取扱説明書を参考に、正しいチャンネル設定を行いましょう。
入力切替の確認
テレビに複数の入力端子がある場合、BSが映らない原因が単なる入力切替のミスということがあります。リモコンやテレビ本体の「入力切替」ボタンを押して、BS放送の入力に切り替わっているか確認しましょう。
HDMIやビデオなど、別の外部機器の入力になっていると、BSが映らないのは当然です。また、レコーダー経由でBS放送を視聴している場合は、レコーダーの入力切替も正しく設定されているか確かめる必要があります。入力切替を変更して、BSチャンネルが表示されるか試してみてください。
ケーブルの劣化や断線
BSが突然映らなくなった場合、アンテナとテレビをつなぐケーブルの劣化や断線が原因かもしれません。経年劣化で、ケーブルの被覆が破れていたり、コネクタ部分が錆びていることがあります。また、ネズミに噛まれたり、工事の際に誤って切断されたケースもあります。
目視でケーブルに異常がないか確認し、可能であれば別のケーブルと交換して試してみましょう。ケーブルを交換するだけで、BSの受信状態が改善されることも少なくありません。
ケーブルの長さが足りない場合は、延長ケーブルや中継アンプの使用も検討しましょう。
接続端子の確認
アンテナ線がテレビやレコーダーの端子にしっかりと接続されているか、確認が必要です。BS対応の端子は、UHF/VHF端子とは別のものが用意されています。間違った端子に接続していると、当然BSは映りません。
また、端子が錆びていたり、ほこりがたまっていると、電気的な接触が悪くなり、受信障害の原因になります。端子を柔らかい布で拭き、ほこりを取り除くのもよいでしょう。
接触不良の場合は、アンテナ線を一度抜いて、再度しっかりと差し込んでください。ねじ込み式のF型コネクタの場合は、確実に締め付けましょう。
B-CASカードの状態
BSデジタル放送を視聴するには、B-CASカードが必要です。カードがテレビやレコーダーに正しく挿入されているか確認しましょう。
また、カードの表面に汚れや傷がついていると、読み取りエラーが起こる可能性があります。柔らかい布で汚れを拭き取るのもよいでしょう。B-CASカードは本来、差し替える必要のないものですが、故障や破損時の交換が必要な場合もあります。症状が改善されない場合は、カードの交換を検討してみてください。
また、カードの有効期限が切れていると、BS放送が視聴できなくなります。有効期限は、カード裏面に記載されています。
以上のチェックポイントを確認することで、多くのBSトラブルは解決できるはずです。それでもBSが映らない場合は、アンテナの故障や受信環境の問題など、より専門的な原因が考えられます。後述する信号レベルの確認や、アンテナの向き調整、専門業者への依頼など、さらなる対処法を試してみましょう。
BSアンテナの信号レベルの確認方法
BSが映らない原因が、アンテナの故障や受信環境の問題だと考えられる場合、信号レベルを確認することが重要です。ここでは、信号レベルの確認方法を2つ紹介します。
信号レベルメーターの使い方
BSアンテナの信号レベルを正確に測定するには、信号レベルメーターを使うのが最も確実な方法です。信号レベルメーターは、電気店や通販サイトで購入できます。価格は5,000円から10,000円程度のものが多いようです。
使い方は簡単です。
- アンテナ線を信号レベルメーターに接続します。
- もう一方をテレビやレコーダーに接続します。
- メーターの電源を入れる。
- 測定したいチャンネルに合わせます。
信号レベルは、dBμV(デシベルマイクロボルト)という単位で表示されます。一般的に、60dBμV以上あれば良好な受信状態といえます。
50dBμV以下だと、画像が乱れたり、映らなくなったりする可能性が高くなります。正確な信号レベルがわかれば、適切なブースターの選択やアンテナの調整に役立ちます。
テレビの設定画面での確認方法
信号レベルメーターを使わずに、テレビの設定画面で信号レベルを確認する方法もあります。操作方法はテレビのメーカーや機種によって異なりますが、一般的な手順を紹介します。
- テレビのメニューから「設定」や「機能設定」を選択します。
- 「放送受信設定」や「アンテナ設定」などのメニューを開きます。
「アンテナレベル」や「信号強度」などの項目があるはずです。 - バーや数値で信号レベルが表示されます。
目安としては、バーが80%以上あるか、数値が60以上あれば良好な受信状態といえます。ただし、テレビの設定画面での表示は、信号レベルメーターほど正確ではありません。あくまで目安として参考にし、症状が改善されない場合は、信号レベルメーターを使って正確に測定することをおすすめします。
信号レベルが低い場合は、アンテナの向きを調整したり、ブースターを設置したりすることで改善できる可能性があります。ただし、周辺環境によっては、どうしても信号レベルが上がらないこともあります。その場合は、アンテナの設置場所を変更するなど、より抜本的な対策が必要になるかもしれません。
BSアンテナの信号が弱い原因と対策
BSアンテナの信号レベルが低い場合、様々な原因が考えられます。大きく分けると、アンテナの設置場所の問題と、ケーブルや部材の品質の問題の2つがあります。
アンテナの設置場所
BSアンテナの設置場所は、信号レベルに大きく影響します。BSアンテナは、南東から南西の方角に向けて設置する必要があります。
また、アンテナの前方に建物や樹木などの障害物がないことが理想的です。高い建物の陰になっていたり、枝葉が繁っている木の近くに設置されていると、電波が遮断されて信号が弱くなります。
電波の反射も信号レベルを下げる原因になります。アンテナの近くに、金属製の屋根や壁があると、電波が反射して干渉が起こります。アンテナの設置場所を変更できる場合は、できるだけ障害物のない場所を選びましょう。高い位置に設置するのも効果的です。
また、反射を防ぐために、アンテナと金属面の距離を十分にとることが大切です。
ケーブルの品質
アンテナとテレビをつなぐケーブルの品質も、信号レベルに影響します。古いケーブルや安価なケーブルは、信号の損失が大きくなる傾向があります。特に、長い距離を引き回す場合は、高品質のケーブルを使う必要があります。
BS対応の同軸ケーブルには、S-4C-FBといった規格があります。信号損失の少ない、太めのケーブルを選ぶのがよいでしょう。また、ケーブルの長さが長すぎると、信号が減衰してしまいます。アンテナからテレビまでの距離が20mを超える場合は、途中にブースターを入れることを検討しましょう。
ケーブルの劣化や断線も信号レベルを下げる原因です。古いケーブルは張り替えることをおすすめします。
他の対策と改善方法
信号レベルが低い場合の他の対策としては、以下のようなものがあります。
- ブースターを設置する
- 屋内アンテナを使用する
ただし、周辺環境によっては、どうしても信号レベルが改善しないこともあります。高層マンションの低層階に住んでいる場合や、電波の通りにくい地域に住んでいる場合は、個別の対策では限界があります。そのような場合は、共同アンテナの利用や、ケーブルテレビへの加入なども検討してみてください。
また、状況によっては、専門家に相談するのが賢明です。アンテナの設置や調整は、専門的な知識と技術が必要です。専門家なら、最適な解決方法を提案してくれるはずです。
強風や雨天でBSが映らない場合の対処法
BSアンテナは、強風や豪雨などの悪天候の影響を受けやすいです。
天候による影響
強風は、アンテナを揺らして、電波の受信状態を不安定にします。特に、古いアンテナや固定が不十分なアンテナは、強風の影響を受けやすいです。アンテナが揺れると、電波の入射角度が変わるため、信号レベルが大きく変動します。その結果、画像が乱れたり、一時的に映らなくなったりします。
雨や雪は、電波を吸収する性質があります。特に、降雨量が多いほど、電波の減衰量も大きくなります。BSは12GHz帯の高い周波数を使用しているため、降雨の影響を受けやすいのです。雨天時は、晴天時に比べて信号レベルが10dB以上下がることもあります。また、雪が積もってアンテナに付着すると、電波を遮断してしまいます。
一時的な対処法
強風対策としては、アンテナの固定を強化することが有効です。マストやステーを使って、アンテナをしっかりと固定しましょう。特に、屋根に設置する場合は、風の影響を受けやすいので、十分な固定が必要です。また、アンテナの形状も風の影響を受けます。パラボラアンテナは、平面アンテナに比べて風の影響を受けにくいといわれています。
雨天時の信号低下に対しては、ブースターを使って信号を増幅する方法があります。ブースターは、アンテナで受信した電波を増幅して、テレビに送る装置です。雨で信号が弱くなっても、ブースターで増幅することで、安定した受信が可能になります。ただし、ブースターを使いすぎると、かえって画質が悪くなることがあります。適切なゲイン(利得)のブースターを選ぶことが大切です。
また、天候の回復を待つのも一つの方法です。強風や豪雨は、長く続くことはありません。天候が回復すれば、BSの受信状態も改善されるはずです。ただし、アンテナの固定が不十分だと、強風でアンテナが傾いたり、ずれたりすることがあります。天候が回復したら、アンテナの向きを再調整することをおすすめします。
BSアンテナの向き調整方法
BSが映らない、あるいは映りが悪い場合、アンテナの向きが正しくない可能性があります。正しい向きに調整することで、BS放送を快適に楽しむことができるでしょう。
正しい向きの確認
BSアンテナの正しい向きは、大きく分けて、方位角と仰角の2つの要素で決まります。方位角は、アンテナを水平方向にどの方角に向けるかを示します。日本で受信できるBS衛星は以下です。
- BSAT-3a
- BSAT-3b
- BSAT-3c
- BSAT-4a
- BSAT-4b
これらの衛星は、東経110度の赤道上空約3万6000kmの静止軌道に位置しています。日本からみると、南東から南西の方向にあたります。一般的には、関東地方では南よりやや東向き、関西地方では真南、九州地方では南よりやや西向きが目安です。
仰角は、アンテナを地面に対してどの角度で傾けるかを示します。BS衛星は、地上から見て23度から30度の高さにあります。つまり、アンテナを23度から30度の角度で上向きに傾ける必要があるのです。地域によって多少の差はありますが、関東地方では30度、関西地方では25度、九州地方では23度が目安とされています。
正しい方位角と仰角は、専門の業者に依頼すれば、正確に設定してもらえます。しかし、大まかな向きは、自分でも確認することができます。スマートフォンの方位磁針アプリや、コンパスを使って、南東から南西の方向を確認しましょう。
また、仰角については、市販の傾斜計を使うと便利です。傾斜計をアンテナ面に当てて、23度から30度になるように調整します。
向き調整のコツ
BSアンテナの向きを調整するには、信号レベルメーターやテレビの画面を見ながら行うのが効果的です。まず、信号レベルメーターを使う場合は、アンテナ線をメーターに接続し、目的のチャンネルに合わせます。次に、アンテナを少しずつ動かして、信号レベルが最大になる位置を探します。方位角と仰角を少しずつ変えて、最適な向きを見つけましょう。
テレビ画面を見ながらの調整も可能です。アンテナ線をテレビに接続し、BSチャンネルを表示します。画面にノイズが出ていたら、アンテナを少しずつ動かして、画質が改善されるかを確認します。ノイズが消えて鮮明な画像が映るまで、根気よく調整を続けましょう。
向き調整のポイントは、アンテナを動かす幅を小さくすることです。大きく動かしすぎると、最適な位置を見逃してしまいます。1度刻みで動かすのがおすすめです。また、アンテナの水平を保つことも大切です。アンテナが傾いていると、信号が弱くなります。調整後は、ボルトやナットでしっかりと固定しましょう。
BSアンテナの受信方向に遮蔽物がある場合の解決策
BSアンテナの受信方向に、建物や樹木などの遮蔽物があると、電波が遮断されて信号レベルが低下します。遮蔽物の特定方法と、その種類に応じた解決策を紹介します。
遮蔽物の特定
BSアンテナの受信方向に遮蔽物があるかどうかを確認するには、まず、BS衛星の方向を知る必要があります。BS衛星は、東経110度の赤道上空にあるので、南東から南西の方向に高い建物や木などがないか、目視で確認しましょう。
目視で遮蔽物が確認できない場合は、BS受信用のコンパスを使う方法もあります。無料のスマートフォンアプリでも入手できるBS受信用コンパスは、磁北ではなく、BS衛星の方向を指し示します。コンパスを使えば、BS衛星の方向にある遮蔽物を特定しやすくなります。
また、現在のアンテナ位置から、BS衛星方向の仰角を測定することも大切です。仰角は、地上から見たBS衛星の高さを示す角度です。一般的に、BS衛星は仰角23度から30度に見えます。仰角が低いほど、遮蔽物の影響を受けやすくなります。市販の傾斜計を使えば、仰角を簡単に測定できます。
障害物の種類によって異なる対策
BSアンテナの受信を妨げる遮蔽物には、いくつかの種類があります。代表的なものは、以下の通りです。
- 建物(高層ビル、マンションなど)
- 樹木(常緑樹、落葉樹など)
- 山や丘
- 鉄塔やアンテナ
- 看板や塔
遮蔽物の種類によって、対策方法が異なります。例えば、建物による遮蔽は、アンテナの位置を変更するのが有効です。一方、樹木による遮蔽は、木の成長に伴って悪化することがあります。定期的な剪定が必要になるでしょう。
解決策
BSアンテナの受信方向に遮蔽物がある場合の解決策は、以下のようなものがあります。
- アンテナの設置位置を変更する(高い位置に移動する、遮蔽物から離すなど)
- アンテナの種類を変更する(高性能アンテナに交換するなど)
- ケーブルテレビや共同アンテナを利用する
- 遮蔽物を除去する(樹木を剪定するなど)
最も一般的な解決策は、アンテナの設置位置を変更することです。現在の位置より高い場所や、遮蔽物から離れた場所にアンテナを移動すれば、受信状態が改善されるでしょう。ベランダの手すりやバルコニーに設置するのも効果的です。
アンテナを高性能のものに変更するのも一つの方法です。高性能アンテナは、遮蔽物の影響を受けにくいといわれています。ただし、コストがかかるため、他の方法で解決できない場合の選択肢といえます。
状況によっては、ケーブルテレビや共同アンテナの利用も検討してください。集合住宅の場合、個別にアンテナを設置するよりも、共同アンテナを利用する方が効果的なことがあります。
樹木による遮蔽であれば、定期的な剪定で対応できる場合もあります。ただし、樹木の所有者の了解が必要です。また、伐採は最終手段といえるでしょう。
マンションやアパートでのBSアンテナ問題
マンションやアパートに住む場合、BSアンテナの設置に関して特有の問題が発生することがあります。
共用アンテナの問題
マンションやアパートの共同アンテナは、建物全体で一つのアンテナを共有する方式です。各部屋まで同軸ケーブルが引かれ、テレビにつなぐだけでBS放送を視聴できます。共同アンテナのメリットは、住民が個別にアンテナを設置する必要がないことです。また、アンテナの維持管理も管理組合が行うので、住民の負担が少ないといえます。
しかし、共同アンテナにはいくつかの問題点もあります。まず、古い共同アンテナの中には、BS放送に対応していないものがあります。BS放送が開始される前に建てられたマンションでは、その可能性が高いです。BS放送に対応するには、アンテナの交換や増設が必要になります。
また、共同アンテナは経年劣化によって性能が低下することがあります。アンテナ本体の劣化だけでなく、分配器や同軸ケーブルの劣化も問題になります。古い共同アンテナでは、BS放送が受信できなくなるトラブルが起きやすいのです。
共同アンテナの劣化や故障は、住民全体に影響します。個人では対処できないので、管理組合に相談する必要があります。
個別設置の注意点
マンションやアパートで個別にBSアンテナを設置する場合は、いくつかの注意点があります。まず、アンテナの設置場所に制限があることです。ベランダやバルコニーに設置するのが一般的ですが、建物の構造によっては設置できない場合もあります。特に、高層階ではアンテナを設置できる位置が限られるでしょう。
外壁に穴を開けるなどの工事が必要なときは、管理組合の許可が必要です。
また、アンテナの設置方法にも注意が必要です。強風でアンテナが落下すると、事故につながる恐れがあります。しっかりと固定し、安全性を確保することが大切です。さらに、配線の方法にも気をつけましょう。配線が他の住民の迷惑にならないよう、美観にも配慮が必要です。
集合住宅の低層階では周囲の建物による電波の遮蔽も問題になります。事前に受信状態を確認し、最適な設置場所を選ぶことが大切です。
また、近隣の住民とのトラブルにも注意が必要です。アンテナの位置や向きによっては、他の住民のアンテナと干渉することがあります。トラブルを避けるには、事前に管理組合や近隣住民と相談しておくことが大切です。
DIYでBSアンテナを修理する方法
BSアンテナが故障した場合、業者に依頼するのが一般的ですが、DIYで修理することもできます。DIYでBSアンテナを修理する際の基本的な手順と、必要な工具を紹介します。
必要なツール
DIYでBSアンテナを修理するには、以下のようなツールが必要です。
- 工具(プラスドライバー、レンチ、ペンチなど)
- 同軸ケーブル
- F型コネクタ
- ブースター
- コンパス or 方位磁針
- 傾斜計
- 信号レベルメーター(あれば便利)
これらのツールは、ホームセンターや電気店で購入できます。同軸ケーブルやF型コネクタは、アンテナの種類に合ったものを選びましょう。また、安全のために手袋や軍手を用意することをおすすめします。
自己修理の手順
DIYでBSアンテナを修理する手順は、以下の通りです。
- アンテナのどの部分が故障しているのかを特定します。
目視で確認できる範囲で、アンテナ本体やケーブル、コネクタなどに破損や腐食がないかチェックしましょう。 - 故障した部分に応じて、交換用の部品を用意します。
同軸ケーブルやコネクタは、劣化していれば交換することをおすすめします。 - アンテナを、一旦設置位置から取り外します。
アンテナの向きを記録しておくと、再設置時に便利です。コンパスや方位磁針、傾斜計を使って、方位角と仰角を測定しておきましょう。 - 故障した部品を交換します。
同軸ケーブルを交換する場合は、F型コネクタを取り付ける必要があります。コネクタの取り付けは、専用の工具を使うときれいに仕上がります。 - アンテナを元の位置に再設置します。
記録した方位角と仰角を参考に、アンテナの向きを調整しましょう。 - テレビでBS放送が正常に受信できるか確認します。
画質が改善されていれば、修理は成功です。受信状態が悪い場合は、アンテナの向きを微調整してみてください。
以上が、DIYでBSアンテナを修理する基本的な手順です。ただし、作業には危険が伴います。高所での作業は特に注意が必要です。無理のない範囲で修理を行い、危険を感じたら無理をせずに専門家に依頼しましょう。
また、DIYでの修理には限界があります。アンテナ本体が破損している場合や、故障原因が特定できない場合は、専門家に相談することをおすすめします。
BSアンテナの修理が必要な場合の専門業者の選び方
BSアンテナの修理をDIYで行うのが難しい場合や、問題が複雑な場合は、専門業者に依頼するのが賢明です。しかし、業者選びには注意が必要です。
業者選びのポイント
BSアンテナの修理を依頼する際は、以下のようなポイントに注目して業者を選びましょう。
- 実績と評判
BSアンテナの修理実績が豊富で、評判の良い業者を選ぶことが大切です。ホームページで実績を確認したり、知人からの口コミを参考にするのもよいでしょう。 - 専門性
BSアンテナの種類や建物の構造によって、必要な技術が異なります。自分の状況に合った専門性を持つ業者を選びましょう。 - 対応エリア
自宅から遠方の業者を選ぶと、出張費用がかさむことがあります。近隣の業者を選ぶのがおすすめです。 - 価格
安すぎる業者は技術力が低い可能性があります。一方、高すぎる業者は過剰な請求をしている恐れがあります。 - アフターフォロー
修理後のアフターフォローがしっかりしているかも重要なポイントです。無料の点検サービスや、長期の保証を提供している業者がおすすめです。
以上のポイントを総合的に判断して、信頼できる専門業者を選びましょう。
修理費用の相場
BSアンテナの修理費用は、故障の内容や業者によって異なります。簡単な修理であれば、1万円程度で済むこともあります。一方、アンテナの交換が必要な場合は、5万円以上かかることもあります。
修理費用の相場は、以下の通りです。
- 軽微な修理(コネクタ交換など):5,000円〜1万円程度
- 部品交換(ブースター交換など):1万円〜3万円程度
- アンテナ交換:3万円〜10万円程度
ただし、これはあくまで目安です。正確な修理費用は、業者に見積もりを依頼する必要があります。
見積もり取得の注意点
BSアンテナの修理を依頼する際は、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。ただし、見積もりを取る際は、以下のような点に注意しましょう。
- 見積もりの内容
見積もりには、作業内容や必要な部品、費用の内訳などが明記されているかを確認します。内容が不明確な見積もりは避けましょう。 - 追加費用の有無
見積もりに含まれない追加費用がないかを確認します。出張費や部品代など、追加で請求される可能性のある費用は事前に確認しておくことが大切です。 - 無料の見積もり
無料で見積もりを提供している業者を選ぶことをおすすめします。有料の見積もりは、かえって高額な請求につながる恐れがあります。
見積もりの内容をよく確認し、疑問点があれば納得のいくまで質問しましょう。見積もりの内容に納得できない場合は、別の業者に依頼することも検討してください。
信頼できる専門業者を選び、適正な価格で修理を依頼することが大切です。
まとめ
BSが突然映らなくなったら、焦る前にまずは冷静に状況を分析することが大切です。テレビやアンテナの電源、接続ケーブル、B-CASカードなど、基本的なチェックポイントを確認し、可能な範囲で自分で解決を試みましょう。それでもうまくいかない場合は、信号レベルをチェックし、アンテナの向きや設置場所を最適化することで、受信状態が改善する可能性があります。
ただし、高所での作業は危険を伴います。無理のない範囲で対処し、問題が解決しない場合は専門家に相談するのが賢明です。BSの受信トラブルは、放置すれば悪化する一方です。早めの対処が、快適なBS視聴につながります。
信頼できる業者選びのポイントを押さえ、適切な価格で修理を依頼しましょう。アンテナは家族団らんの中心とも言える大切な設備です。BS放送を存分に楽しめるよう、正しいメンテナンスを心がけましょう。
よくある質問
BSが急に映らなくなりました。まず何をチェックすればいいですか?
BSが急に映らなくなった場合、まずは以下の基本的なポイントをチェックしましょう。
- テレビ本体、レコーダー、アンテナの電源が入っているか
- アンテナ線がしっかりと接続されているか
- B-CASカードが正しく挿入されているか
- テレビの入力切替が正しいチャンネルに設定されているか
これらを確認することで、意外と簡単に問題が解決することがあります。 基本的なチェックで改善されない場合は、アンテナの信号レベルを確認するのが次のステップです。
アンテナの信号レベルが低いようです。自分で改善できる方法はありますか?
アンテナの信号レベルが低い場合、いくつかの方法で改善を試みることができます。
- アンテナの向きを調整する(BS衛星の方向に向ける)
- アンテナの仰角を調整する(23度から30度が目安)
- アンテナの設置場所を変更する(建物や樹木などの障害物を避ける)
- 古いアンテナを新しいものに交換する
- ブースターを設置して信号を増幅する
ただし、高所での作業は危険を伴うので、無理のない範囲で行うことが大切です。 自分で対処が難しい場合は、専門家に相談するのが賢明でしょう。
BSアンテナの修理を業者に頼むときの選び方は?
BSアンテナの修理を業者に依頼する際は、以下のポイントに注目して選ぶとよいでしょう。
- 実績と評判:豊富な修理実績と良い評判の業者が望ましい
- 専門性:自分の状況に合った専門性を持つ業者を選ぶ
- 対応エリア:出張費用を抑えるために、なるべく近隣の業者がおすすめ
- 価格:極端に安すぎたり高すぎたりする業者は避ける
- アフターフォロー:修理後のサポートが手厚い業者が望ましい
また、複数の業者から見積もりを取り、内容を比較することも大切です。 疑問点は納得のいくまで質問し、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。 適正な価格で、安心して修理を任せられる業者を見つけることが肝要です。